- HOME>
- 慰謝料請求
離婚などに伴う慰謝料請求
離婚の際、お金の問題は大変重要になってきますので、きちんと解決しておくことが必要です。
特に、女性側にとっては、多くの場合、離婚後の生活にかかわります。
確かに、離婚した後でも、財産分与や慰謝料の請求は可能です。しかし、離婚と同時に解決しておくべきです。「とにかく早く離婚したいから」といって、まず離婚をし、お金の問題を後回しにすることは、よほどのことがない限りはお勧めしません。
夫婦関係を破綻させた原因が夫婦のどちらか一方にある場合には、慰謝料の問題が生じます。
また、パートナー(元パートナー)から慰謝料の請求を受けた場合は、その金額が妥当なのかどうかも気になるところかと思います。
慰謝料について
慰謝料とは、夫婦関係を破綻させた行為自体からこうむった精神的苦痛、離婚によってこうむった精神的苦痛(=精神的損害)を賠償するものです。
慰謝料が認められるのはケースとして、主に、以下の場合があります。
(1)不貞行為
(2)暴力(DV)・モラハラ・犯罪・悪意の遺棄
(3)婚姻生活の維持に協力しない
(4)性交渉の拒否
こういった事情が存在することを証明できる証拠が必要です。
但し、相手方が、こういった事情があることを、認めている場合は、証拠は不要です(もっとも、相手方が認めたということの証拠はあったほうが良いです)。
パートナー(元パートナー)への慰謝料請求
慰謝料が認められるには?
上記1~4いずれかの事実が存在することを、客観的証拠によって証明する必要があります。
現場の写真・動画のような直接的な証拠だけでなく、離婚の原因となる事実を間接的に示唆すものも、証拠として役立つ場合があります。
証拠として役に立ち得るものの例
(1)パートナー本人の発言を継続して記録した日記
(2)写真や録音、動画などの記録
(3)第三者の証言
(4)DVによって受けた傷の診断書や、心療内科の診断書
(5)不倫相手とのホテルの宿泊記録やメールやLINEのやり取りなど
(6)興信所・探偵などによる行動調査の記録や報告書
慰謝料の相場
離婚の慰謝料には相場がある、婚姻期間によって決まる、などという話を耳にすることがあります。しかし、慰謝料の額には明確な基準はありません。
もちろん、夫婦関係の破たんの経緯・原因、責任の程度、それまでの結婚生活の状況、婚姻期間、経済状況、子供への影響などによって左右されますが、実際の慰謝料の金額となると、ケースバイケースとしか言いようがありません。もっとも、裁判の場合は、300万円程度、多くても400万円程度が1つの目安となっているようにも思います。
また、話し合いで慰謝料額を決める場合は、相手の資力等を十分に考慮に入れざるを得ないといえます。この場合の話し合いは、協議離婚の場合のみならず、調停の場合、離婚訴訟における和解も含みます。
到底支払えない額を請求して、話合いが決裂するよりも、支払える可能性のある金額で合意し、相手方に自発的に支払ってもらったほうが、スムーズとなることが多いといえます。
そのため、慰謝料として500万円請求して、100万~300万円程度で解決させる、といったケースも目にします。
もちろん資力がある場合には、もっと高額の慰謝料にて解決しているケースもあります。もっとも、話し合いで解決する場合は、慰謝料と財産分与を区別せずに、一括していくら、という金額を定める場合もありますので、離婚の際に、高額の金銭が支払われたからといって、慰謝料が高額であった、とはいえない場合もあります。
お気軽にご相談ください
慰謝料を請求できるかどうか、いくら請求できるのかの判断は、ケースバイケースであるがゆえどうしても複雑になります。慰謝料請求を受けた場合に、それが妥当がどうか判断する場合も同じです。
そのような場合は、ぜひお早めに弁護士へご相談ください。