協議離婚の際、夫婦間に未成年の子どもさんがおられる場合は、かならず夫婦のどちらか一方を親権者として指定しなければなりません。離婚届けの用紙に、親権者を指定する欄があり、これを記載しないと離婚届けを受け付けてもらえないことになります。
このほかに、養育費のこと、子どもさんとの面会交流のことについても取り決めをすることが、昨年の民法改正によって、明示的に求められるようになりました。これは子どもさんの福祉・利益の保護を手厚くしようとするものです。
これを受けて現在の離婚届の用紙には、これらの取り決めをしたかどうかを確認する欄があります。
しかし、これらの取り決めをしていない場合でも、離婚届けは受け付けてもらえるので、実際には、協議離婚にあたって必須の取り決めとまではいえないことになります。
そのため、協議離婚の際に、これらの取り決めをするケースは全体の半分強にとどまっているそうです。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130818-00001074-yom-pol
おそらく面会交流や養育費については、話し合いをしてもなかなか結論が出にくいことも多く、むしろ早く離婚を実現するために、これらの話し合いを、意識的か無意識かは別として、棚上げをする、という場合が多いのではないでしょうか。
しかし、トラブルを引きずらないために、また、子どもさんが健やかに育つためにも、離婚時にきちんと取り決めをしておくことが必要です。
面会交流や養育費の取り決めの内容、取り決めの方法等についても、弁護士にご相談なされることをお勧めします。