弁護士コラム

調停前置主義

2014.04.19

離婚訴訟は、いきなり提起できるものではなく、原則として、離婚訴訟の前に、調停を経ていなければならない、とされています。
これを調停前置主義といいます。

夫婦間の紛争は、できる限り話合いを尽くして欲しいという趣旨です。

そこで、離婚調停を申立て、そこで、話合いを続けたが、合意に至る見込みがなくなり、調停が不成立として終了し、その後に、離婚訴訟を提起する、というのが通常の流れです。

では、調停を取り下げた場合は、その後、離婚訴訟を提起できるのでしょうか。

調停前置主義の趣旨は、訴訟の前に話合いを尽くすことを求めるものですので、調停が取り下げで終了していても、その調停で十分な話し合いがなされていれば、訴訟は認められることになります。

調停の取り下げといっても、調停で話合いをしたものの、合意できる見込みがなくなったので、申立をした当事者が、調停を取り下げる、というケースもあるのです。