破綻した夫婦間や、離婚後の元夫婦間で、子どもの引渡を、強制執行で実現しなければならないこともあります。
強制執行には、特に、裁判所の執行官が子どもを強制的に連れて行くという直接強制を行う場合もあります。
ハーグ条約の国内施行が実施されたら、そういうケースも増えることが予想されています。
しかし、裁判所の執行官が子どもを強制的に連れて行く、といっても、どんな場合でも、これが実現できるわけではありません。無理矢理子どもを連れて行くことで、子どもが傷ついたり、プライバシーが侵害されるなども予想されることです。
そこで、最高裁判所は、直接強制の方法や注意点等を検討してきましたが、このたび検討を終えて、各地の裁判所に通知をしたそうです。
https://www.nikkei.com/article/DGXNASDG0103C_W3A800C1CC1000/
例えば、親が子どもを抱き抱えて話さない場合は、強制執行は不可、ベビーベッドで乳児が寝ている場合は、抵抗や拒否をしなければ抱き抱えることができる、公道上や保育園で子どもを連れて行くことは不可、といった内容になっているそうです。