弁護士コラム

婚内子と婚外子(嫡出子と非嫡出子)の区分

2013.09.27

相続における婚外子(非嫡出子)と婚内子(嫡出子)の格差に関する最高裁判所の決定については、最近お伝えしたばかりです。そこでは、その格差は、法の下の平等に反して憲法違反であるとの判断がなされています。

今回は、出生届に婚内子か婚外子かを記載させるという戸籍法の定めが、法の下の平等を定めた憲法に違反するのかどうかが問われた裁判の判決が、最高裁判所でなされました。

最高裁判所は、そういった記載をさせることによって、法的に不利益を受けるわけではないので、憲法違反とはいえない、と判断しています。

しかし、記載をさせることは、事務処理上の便宜はあるが、婚内子か婚外子かは他の方法でもわかるので、不可欠なものではい、ともしています。

現在、相続における婚外子と婚内子の格差を是正するために民法改正が検討されていますが、これに伴い、戸籍法の改正も検討されています。今回問題となった出生届けの点も、改正されるかもしれません。

夫婦や男女の関係も、徐々に変化しております。今、離婚問題の解決基準として、当然と思っていることでも、将来、変わっていく可能性もあります。