妻と夫の両親とがうまく行っていない、というケースは良くあることだと思います。
そして、これが離婚問題にまで発展する場合もないとはいえません。
では、妻と夫の両親との不仲は、離婚原因になるのでしょうか。つまり、離婚訴訟で離婚が認められるような事情になるのか、という問題です。過去の離婚訴訟の例でも、妻と夫の両親との不和(裁判所では「不和」と表現していることが多いです)が問題となった場合があります。
そもそも、夫の両親は、婚姻の当事者ではないので、夫の両親との不仲それ自体が離婚原因になるということはありません。
しかし、妻と夫の両親の不仲が離婚問題に発展する場合は、妻にとっては、夫の対応にも不満がある場合です。
結局のところ、夫に円満な夫婦関係を維持あるいは回復させようとする態度が見られるのかどうか、といった点が問題となるといえます。夫にそういった態度が見受けられない場合は、婚姻関係を継続しがたい重大な事由があるとして、離婚請求が認められる、ということになります。